熱中症対策として水分補給が大切だということは、皆さんよくご存じだと思います。
「水分だけではなくミネラルも補給した方がいい」とも聞いたことがあると思います。
では「何を飲めばいいのかな?」と迷ったことはありませんか?
「熱中症対策には、お茶代わりにスポーツ飲料を飲んだほうがいいですか?」とたずねられることがあります。
スポーツ飲料は体に良さそうなイメージがありますが、500mlのペットボトル1本飲むと、食塩を1g程度・糖分は20~30g摂取することになります。
WHOで推奨される糖分量の1日の目安は25g です。
日本人の食事摂取基準2020年で食塩の目標は男性7.5g・女性6.5gです。高血圧予防としては6gが推奨されています。
それを考えると、お茶代わりに日常的にスポーツ飲料を飲むことは食塩や糖分の摂りすぎにつながりそうです。
それほど激しく動くことなく普通に生活をしている場合は、水・麦茶などのノンカフェイン飲料がおすすめです。熱中症対策は体の熱を逃がすことが大切なので、冷たいものの方がいいですね。
激しい運動や農作業、外回りの仕事などで1度にたくさんの汗をかいた時は、スポーツ飲料や経口補水液などで塩分やミネラルを一緒に補いましょう。
その時の作業のキツさ、汗のかき方によって、飲み物を選んでください。
アルコールは利尿作用があるため飲んだ以上の水分を排泄してしまい、脱水がひどくなります。カフェインを多く含むコーヒー・紅茶・栄養ドリンク・コーラ飲料にも利尿作用があります。適量で気分転換には良いのですが水分補給には適していないので注意が必要です。
炎天下の仕事の後に「冷たいビールで水分補給!!」はしないで下さいね。